卒業アルバムには「写真の二次利用禁止」を明記せよ

ほんとにもうこれは声を大にして言いたい。そして、報道関係者は、卒業アルバムのポートレート写真をいい大人に関して使用することを業界内で自主規制して欲しい。
卒業アルバムにはどこかしらに「無断転載・複製を禁ず」とか書いてあるのだろうけど、これがちっとも徹底されていない。だから、もっとはっきりと、「当アルバムの写真・記事を含む全ての内容について、母校の許可なく二次利用することを固く禁じます。無許可で第三者に資料提供する行為もおやめ下さい。」と書いておいて、報道は勿論、バラエティだとかドキュメンタリーだとか、そういうので使用する場合も、あらかじめ正式に書類で申請し、許可を出すというかたちにすべきだ。勝手に使われた場合教育委員会か学校が訴訟を起こせばいい。(勝手に差し出した卒業生にも何らかのペナルティが行くようにしなければならないかも…。)
なにが苛立つって、真面目なニュースで画面いっぱいに詰め襟の坊主の写真が出て「○○○○容疑者(38)」って、どう見ても 15歳だろ、っていうような話。いくら「画が欲しい」からって、それは別人過ぎるだろう。「殺された外資系投資会社のエリートサラリーマン(30歳)」って、その写真はエリートサラリーマンになる遥か前のただの高校生だろうが。10代の「そいつら」は、まだ殺されてもいないし、罪を犯してもいないのだ。ニュースに採りあげられるべきは「彼等」ではない。十有余年の経過した彼等の「成れの果て」である。
さしずめ、高校時代の同級生をどうにかして捜し出し、いくばくかの金を掴ませて卒業アルバムを借りる、なんていう手筈(procedure)が既に出来上がっているのだろう。大して親しくもなかった奴の写真 1枚を複写させるだけでお金がもらえるとあれば、数百人の同窓生のうち誰かしらが応じてしまうのは目に見えている。これを防止するには、卒業アルバムの二次利用を禁じる以外には無いだろう。
勿論、目先のお小遣いに目が眩んで、卒業アルバムを差し出すことだけは、ひとりひとりが心して避けなければならない。とはいえあれだ、明らかに間違った使われかたをしているのを、発行者が黙って見ているだけでいいというものでもあるまい。