意味

「救急箱の中に絆創膏など入っていますから、別にいちいち断ったりしなくていいので勝手に使ってください」という説明。これは要するに、ちょっとした傷ぐらいいちいち報告せずに勝手に手当しとけ、という意味に他ならない。そしてつまり、ちょっとした傷で労災だとか労働事故だとか騒ぐんじゃないぞ、という意味でもある。
バンドエイドを剥がすのがちょっと恐い。
というかむしろ、剥がす前にびびった。傷の所為で自律神経のバランスがいつもと全然違う状態でもっていつものつもりで水シャワーを浴びたら、それは地震ですか震度 4ですかといわんばかりの震えが来てしかも止めることができなかった。打撲と内出血を伴っているので、鎮痛剤が欲しくなるくらい痛い（少々大袈裟）。だがしかし痛みのほうは切り離すことができる。震えは、これはどうしようもない。
…いえね、この程度、私（おうる）とて我慢できないわけでも何でもないんですよ。でもほら、傷って「塞がりかかり」のあたりが、一番落ち着かないじゃないですか。アメリカ映画なんかでよくありがちな、手傷をものともせぬ暴れまくり、でも部屋に戻ったらいててててててしみるしみる、もうだらしないわね、ってちょうどそんな感じ。残念ながら私（おうる）はハリウッドのヒーローではない（ヒロインもいない）ので、いてててててて、の部分だけが来ている。
私（おうる）にも赤い血が流れていてちょっと安心した。