瞬間目黒

三角橋を東からアプローチして南へと抜ける場合、ほんの 20〜30m ばかりの区間だけ目黒区内を通過することになる。だから何、ということもないのだが、そういう徘徊の楽しみ方もあるということだ。
もっとも、途中で駒場公園に寄っていけば思いっきり目黒区内だし、コンビニに寄ればその店内は目黒区内だ。というか、正確には南側の歩道は目黒区内かもしれない。正直、この区分はどうでもいい話だ。道だけにどうでもいい話だ。
歩くと、新たな発見がさまざまある。しかし、新たなものをあまり求めていない現状、目の覚めるような発見があるわけではない。そもそもあまりコミュニカティブではないので、小洒落た雑貨屋さんがぽつんと出現しても、アヴァンギャルドと格調を兼ね備えた花屋さんの前を通っても、心打つ雰囲気の喫茶店を見かけても、鼻をくすぐる香りを放つラーメン屋さんがあっても、歩くペースを保つことのほうが内的に勝る。というより、正味な話、貧しさに負けそうだ。
いまのところはタイムトライアル的な要素だけでまだ充分おもしろいけど、このままじゃ、そのうち飽きるな。