実はラク

平井堅とか眉間にしわ寄せて高い声を出してさぞかし大変そうな印象を受けるが、実はファルセット(裏声)よりも、地声で高音を出すほうが、喉への負担は遥かに大きいのだ。そして喉を痛めることなく地声で奇麗な高音を出すには相当な訓練が必要である。アメリカには「シャウト専門」のボイストレーニングコースなんてものもあるのだという。
地声と裏声のどちらにより表現力があるかどうかということをさておくならば、歌唱能力の維持という点で裏声は圧倒的に有利であると言える。
かくいう私(おうる)は高校時代のまるまる 3年間、つまり合唱に最も熱心に取り組んできたちょうどその頃、ファルセットが全く出なかった。おそらく変声期と関わる現象であったわけだが、要するにその喉は半分潰れた状態であり、合唱というレギュレーションの中ではある意味願ったり叶ったりの部分もあったわけだが、ともかく私(おうる)のその先の世界は半分以下に狭まった。
仕方がない、そういう運命だったのだろう。今頃音域が拡がったって意味なんか無い。