ユキノシタ

owl2003-05-22

そうか、ユキノシタの花は今ごろだったかと。
 
名前のとおり「雪の下」でも葉を保つ、耐寒性の植物。少し粗い毛のたくさんはえた、丸っこいかわいらしい葉。
一般に、寒さ、乾燥、強い紫外線など、環境的ストレスに晒されている植物には対ストレス物質が蓄積され、これらが人体にとって良い影響をもたらす(薬効をもつ)ことがある。アセロラのビタミンCなど、まさにそんなところだろう。


むかし、汗疹(あせも)のひどかった小さい頃、親から「ユキノシタの葉っぱを取ってきなさい」といわれ、家の下でつんだものだった。因みに私(おうる)が生まれ育ったのは東京、新宿のど真ん中である。大都会新宿区のなかにだって、ユキノシタの自生しているところはあるのだ。
我が家の「処方」は以下のとおり。 2〜3枚の葉をかるく水洗いし、ガーゼに包んですりつぶす。汁を搾って、ベビーパウダー(シッカロール)を混ぜて完成。これを、ひじの裏側、首筋、背中など、汗疹のひどいところに塗布する。
効いたのかどうかは、よくわからない。

ただ、パウダーを液体で溶いて塗るわけで、まっしろになるから、心理的にかきむしりにくくはなる。
いま思えば、ユキノシタだ、シッカロールだ、という前に、なにより清潔に保つことが汗疹を軽くする重要なポイントであるから、すべきことは他にあったように思える。でもまあ、きっと効果はあったのだろう。いろいろな意味においても。
葉っぱを提供してくれたユキノシタに感謝しながら。