発掘

しろいとり(1978)

過去のあれこれをまとめる作業は、なにかに追われたり、必要に迫られてするのでない場合、非常に楽しいものだ。
一銭にもならないが。



大学時代、研究室の後輩で且つフリークライミングの師匠であったN君。登山には大別して「垂直指向」(アルペン系)と「水平指向」(ワンゲル系)の 2種類があるのだが、彼は 100% 垂直指向であった。(因みに私(おうる)は似非mountaineer 「ヤマノボラー」(「ヤマノボリャー?」)なので、そのどちらでもない。)
彼はあるとき「尾根縦走とかはやらないの?」(※要するにワンゲル的登山ですね)と訊かれると「そういうのは老後の楽しみにとってあるんですよ」と答えていた。
そういうビジョンは私(おうる)にはなかったので、結構感動したのを覚えている。
あの頃は、将来はおろか、3週間後の自分さえ思い描くことができなかったなぁ。
…て今もまさにそうなんだけど、それはいいのです。ほんとうにいいのかどうかは知りませんけど。