いまひとつ抜けない。…いや、抜けるのだけど。

東京地方は急に冷えるようになった。どうやら今までが暖かすぎたらしい。まあ 11月も後半にさしかかり、当然といえば当然なのではあるが。ここらへんで面倒臭くなってくるのが、洗濯。全自動に放り込んであとは干す手間なので水の冷たいことが私(おうる)自身になんらかの影響を及ぼすというようなことはほとんど無いのだが、問題は洗剤。洗剤は毎回店頭でそのときにそこそこ安いものを選んでいるので、それがどういう性能のものなのかについてほとんど把握していない。正味な話をすれば洗浄能力に言うほどの差があるはずがないわけであって(逆にあったら困るだろう。いろいろと)、私(おうる)が問題にするのは「洗剤の溶け残りが出るか否か」、この 1点のみ。
これは洗濯の最初に水でなくお湯を投入することで解決するわけだが、これがまた面倒。
なので、そこそこな「短さ」(長すぎるとこれまた取り回しとか片付けとかが面倒なのだ)のホースを発掘したこともあり、これを活用して楽をしてやろうという算段を組んだ。お湯の出る蛇口には安い浄水器(カートリッジ式)が取り付けてあり、そのままではホースは取り付かない。大した水圧をかけるわけでもないので、とりあえずホースの端を押し当てて、つまり手で押さえておけば、なんとか給湯は可能だ。だが、なんとかしてやりたい。
まず考えたのが、浄水カートリッジがワンタッチで外れるので、ここにかわりにホースを繋いでやればいいだろうというアイデア。だが、カートリッジのロック機構はホースを支えるに充分な深さを持っていないので、何か接続パーツを見繕うか、加工して作成するかしてやらねばならない。あるいはホースの端がうまいこと引っかかるようホースそのものを加工するという手もある。
結論だけ先に言えば、ことごとく失敗した。ちょうどいい材料がいま一歩のところで見つからない。いろいろ試したが、よっぽど未加工のホース先端のほうがうまい具合に収まってくれる。何か下手な細工をするより、その状態で軽く手で押さえていたほうが余程手軽で信頼性が高い状態。駄目だ。
浄水器はネジ式で蛇口先端に固定されている。このネジはプラスチック製で、手で外すことができるので、次に考えたのは浄水器を外してここにどうにかしてホースを繋ぐという手。
結論だけ先に言えば、ことごとく失敗した。浄水器の取り付けてある蛇口先端は「泡沫水栓」と呼ばれるタイプで、浄水器は「泡沫キャップ」を外してかわりにアタッチメントを取り付け、そこに取り付けるというかたちになっている。であるから、ホースを取り付けるとしたらアタッチメントにホースをどうにか接続することを考えるか、アタッチメントも外してそこにホースを固定できるよう工夫するかのいずれかとなる。前者は、径が大きすぎるため却って非効率となるため不可。やるなら後者。20mmφ程度のネジ式水道パーツが流用できれば一番スマートである。蛇口側を加工するわけにはいかない。どうやらネジ溝は INAX のシャワーホース先端が合いそうだということまではわかったのだが、当然ながらそんなものはうちには無い。あったらあったでそれは使用中のものだろうから、いちいちそれを外して、浄水器も外して、…となるので手間が倍になる。ありあわせの余剰パーツはネジ溝が合わない。買う? まさか。だったら別の根本的な何かを買って工事する。というわけで、これも駄目だ。
それでは、ということで、浄水カートリッジの取付部分を流用してしまえばいいのではないか、ということで、今回ついでにカートリッジ交換をし、廃カートリッジを利用してなんとかならないか検討してみる。
結論だけ先に言えば、ことごとく失敗した。カートリッジはさまざまな理由からそうそう簡単に分解できないような作りになっている。そりゃそうだ。口金の部分(金属ではなくプラスチックだが)だけ取り外すような真似のできる構造もしていない。こうなると俄然キャストでもとりたくなってくるわけだが、そんな装備は生憎、無い。やはり駄目だ。
結局、浄水器本体の原水ストレート吐水口のところにちょこっと細工を施して、ホースを差し込めるようにして一応手打ちとした。がちっと取り付けられるわけではないし、少々漏れるし、だから使用中にすっぽ抜けるおそれもあるわけだが、水圧を上げないような条件でしか使用しないし、万が一(というかもっと高頻度、10回に 1回でも)すっぽ抜けたとしても噴出する方向は真下なので被害は無い。使用したのは軟質ビニル製のスポイト、径を補うためのスミチューブ。もうこのへんで正直自分にげんなりしているのだが、何というか、すこーんと突き抜けるようなアイデアが閃かないのはこれが現在の私(おうる)のポテンシャルだから仕方がないと諦めるより無い。
洗濯が終わるまでに完成しなかった。次回から、ほんの僅かながら、楽をしようと思う。どうあれ、いろんな意味において、なんか駄目だ。