原作に挑戦、そして玉砕(いまのところ)
関連:d:id:owl:20070519:movie
「博士の愛した数式」の映画版を観てなんとなくどうにも腑に落ちない点がいくつかあったので、ヘビィな本読みの人に原作はどんなものかと訊いてみたところさくっと「なら読んでみる?」というありがたい御提案をいただき、借りることができた。電車を乗り過ごしそうになったりしつつ、読んだ。
まず結論から言うと、疑問はほとんど解決しなかった。
ただ、わかったのは、映画版のほうは原作からかなり弄り倒してあるということだった。オイラーの式の変形(移項)は原作において含意など無い。「手紙」そのものが、原作には登場しないからだ(原作では博士の手ずから記した「数式」が登場するのは 1回のみ)。そのほかにも、原作では年限がはっきり記述されていたり、ルート君の誕生日も全然異なったり*1、従って、日付がらみに関して映画の内容で考察しても意味はほとんど無いかもしれないということになる。…つまり徒労だった。
まぁ、言うなれば、小説と映画は同じモチーフの別のお話。
原作を先に読み、のちに映画を観たひとたちが「映画つまらなかった」という気持ちがなんとなくわかった気がした十五の夜。あと、原作のほうの取っつきやすさは結構特筆ものなのかもしれないとも思った。正直、私(おうる)でも、読めたくらい*2だから。
うぅぅぅぅ眠い。