その熱量と、その記憶の彼方に眠る匂いと。

日中は風が強かったようだが、夜はここ数日と比較して暖かかったように感じた。
現在巣んでいる場所は古い木造なのだが、暖かかったとはいえ、暖房も空調もしていない室内の温度が 13℃ というのは明白に「その他の熱源」の存在を示唆する。夏場であれば屋根が熱溜まりとなって、ここからの輻射熱が日中の室内を暖めていたりするわけだが、そういう天然由来の熱源ならば、深夜にはもっと冷え込むはずだ。つまり、もっと変化があってしかるべきである。
そして室内に微かに漂う匂いは、小さい頃に嗅ぎ慣れたそれ、灯油の燃焼臭。
「通気性の良さ」故、酸欠や一酸化炭素中毒でひっそりと静かになることこそ無いだろうが、うちはともかく、御近所が少々心配ではある。