キーワード解説文が livedoor にパクられました

ついさっき気付いた。結果的には 1年半もの長きにわたり放置した形になってしまった。パクったのは livedoor の「hayakana」=「kanako_h_new518」こと林 加奈子なる東京在住の人物。自称女性。(→人物詳細生リンクはこちら))

パクられたのはキーワード「ポップル錯視」の解説文。

ポップル錯視 【ぽっぷるさくし】

もともとは図形上で起こる現象として知られていたが、特定の文字を並べただけでも発生するということが確認されたのは、TV「トリビアの泉」番組内で紹介された時期からみるとごく最近のことである。2005年頃からネット上などで「文字が下がって見える」という現象が話題となり、これを受けるかたちで錯視の研究者が研究したところ、これが「ポップル錯視」の一種であることが判明したという。ポップル錯視が発生する理由としては、並んだそれぞれの文字の横棒が段階的にずれているからであるとされ、「パソコンで「杏マナー」と連続で書くと文字全体が右下がりに見える錯覚が起こる」と番組内で紹介されている。錯視発生の原因は不明。

ほぼ丸パクリだ。
で、パクられ元である、私(おうる)が書いた「ポップル錯視」の解説文の冒頭部分

ポップル錯視 ぽっぷるさくし

2006年5月17日放送の「トリビアの泉」で紹介された、錯視(錯覚)の一種。

■背景
もともとは図形上で起こる現象として知られていたが、特定の文字を並べただけでも発生するということが確認されたのは、TV番組で紹介された時期からみるとごく最近のことである。2005年頃からネット上などで「文字が下がって見える」という現象が話題となり、これを受けるかたちで錯視の研究者が研究したところ、これが「ポップル錯視」の一種であることが判明したという。

■理由
ポップル錯視が発生する理由は、並んだそれぞれの文字の横棒(平行線)が段階的にずれているからであり、「杏マナー」では横棒が右に向かって順に低い位置に来ているため、全体が右下がりに見える。文字の並びを逆にすれば逆に右上がりに見える。しかし、では何故このような形状において錯視が発生するのかについては、まだまだ研究の途上であるようだ。
(以下続く)

因みに私(おうる)が上掲文章をキーワードに(最初に)登録したのは、編集履歴によると 2006/07/16 だそうだ。問題の「livedoorキーワード」の登録日は 2006/07/21 となっている。←まずはプライオリティを確認。
そしてパクリである根拠。

  1. 「〜で紹介された時期からみるとごく最近のことである。」という、お世辞にも上手いとは言えないこの言い回しは、文章の経時的劣化を嫌った結果の癖のあるもので、他では見かけない。
  2. 「2005年頃からネット上などで」の言い回しは同じく文章の経時的劣化を避けた表現で、普通、考えずに書くと「昨年頃」「一年前」などとなる(直前で「最近」という相対的表現を用いているのにここで絶対的表現になるのは癖がありすぎる)。また、調べればすぐにわかるが「ネット上など」の実体は「2ちゃんねる」であり、ほぼそこ以外では話題になっていない。つまり「ネット上など」の「など」は、厳密にいえば正確さを欠く表現である。
  3. 「錯視の研究者が研究したところ」という言い回しは、トリビア放送時点では論文が公表されていなかったようなので(放送では曖昧な紹介となっていた)正確な記述を避けたためこうした表現になったのであって、実際は立命館大学・北岡研究室所属の大学院生による論文が初出であるようだ。表現を曖昧にしたのは記述時点で番組やネット上からそれ以上の確定情報を(私(おうる)が)引き出すことができなかったからであり、厳密さの点で劣る。
  4. にもかかわらず、こうしたかずかずの回避的表現がほぼそのまま使用されている。

大した文章でもない、いやむしろひどい駄文である*1ことは認める。私(おうる)だってネットやテレビから拾った情報を総合して書いた文章なのだからなにを吝嗇なことを、というそしりは受けるかもしれない。しかし、敢えて騒いでいるのには理由がある。この解説文は、自分自身がその当時調べてみてどうにも納得のゆくまとめがどこにもされていなかったため、それなりに苦心して、経緯も含めておおまかにわかるようなまとめを書いたつもりなのだ。かなり up-to-date な内容も含むため、いちいち微修正せずに済むよう、その時点までの情報であるということが読んで推測できるように腐心もした。それをさっくりと拾って諧謔*2、ポイント稼ぎ*3に使うとは、なんたることか。
この点において「hayakana」氏はなにか申し開きができるのだろうか*4
一応、livedoor には通報*5してみたが、こういうのってはてなにも通報したほうがいいことがあるのだろうか?
…そんな次第で、個人的なボランティア精神と自己満足を充足するため、報告だけはしてみました。その空騒ぎに意味はあるのかと訊かれても答える術を持たない。
…で、その結果。報告したことによるデメリットは全く無かったが、メリットも、全く無かった。「はてな何もしません」と、正式にメールにて受領した。以下その全文。

はてなスタッフの中川です。
お知らせいただきありがとうございます。

確認させていただきましたが、双方のページには類似の内容や
表現も見受けられるものの、完全な転載ではなく、盗用であると
断定することは困難です。

そのため、本件につきましては、弊社においては特段の対応は
行いかねます。お知らせいただきましたところ恐縮ですが、
ご了承いただければ幸いです。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

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はてなサポート窓口
担当:中川 里子
support@hatena.ne.jp
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呆れてものもいえないとはこのことか。

■ 後日追記【20070204】

久々に確認してみたら、「livedoorキーワード」の解説文がごっそり(こっそり?)消されていた。件の人物のキーワードリストを見ると、数が大幅に減少しているような気がする。
一応解決とみていいのかもしれないが、私(おうる)のほうには一切の連絡がなかった。
(タイミング的には、「livedoorキーワード」は 2007/01 正式運用開始だそうなので、そういうタイミングでのナニカかもしれない。)

*1:だからこそパクリだと明らかなわけで。

*2:「錯視発生の原因は不明。」と言い切るのは誤り。

*3:livedoorキーワードの登録というのは、livedoor が自社ポイントを餌に公募し、契約している歴とした経済行為である。ボランティア精神と自己満足のみが充足されるはてなキーワードの登録とは意味合いが全く異なる。
「キーワードライター募集! 10000ポイント進呈」(web魚拓によるキャッシュ)
因みにリンク先ページにも「盗用はいかん」と注意喚起が為されている。(→ これ。

*4:ざっと見ただけでも、この人物、盗用だらけのように見える(主観的表現)。

*5:当該記事の削除と、当事者の謝罪を要求