携帯箸の奨め

こと環境問題に関しては、何が悪いの、あれがいいの、これがいけないの、どれがおすすめだの、油断していると 1年で見解や風潮が正反対になっていたりするから全くもって油断ができない。結局「健康の為なら死んでもいい」というあの考え方が実はいちばん的を射ているのではないかとそんな気すらしてくる。若干投げ遣りになったところで、今の世の中、生きてゆくのは難しいことではない。
割り箸にしたって、今はどっちなんだろう。たしか、「木材資源の浪費はよくない」ってのが「間伐材を使わなくてはいけないから是である」ってなったけど「中国から輸入されている竹箸は人体にも環境にもよくない」とか、そんな話だったっけ。こうなったら、ぶれない為には、多少の無駄や不条理を自分の側で被り、そのうえで「それがどうした」と言い切れるような強引さでカバーするより無かろうかという気分になる。割り箸を使わない。そのことの理由として「環境にやさしい」云々では後々ぶれが生ずる可能性がある。「環境どうこう言うのが鬱陶しい、だからいっそのこと使わない」、これである。
そこでこれ、携帯箸。

こちらのオンラインショップで購入できる「八四郎」シリーズ。使わないときには外して半分の長さになる。使用する際にはねじ式のジョイントで継いで、普通に使っている箸と遜色のない使い勝手の箸となる。箸屋さんが製作しているだけあって、流石にものはよくできており、使用感は普通の箸と同等か、それ以上。
実際に使ってみるとわかるのだが、箸というのはそれほど汚れるものではない。紙ナプキンやハンカチの隅で拭いてやれば、そのまましまってもほぼ問題がない。気になるなら帰ってから洗えばよい。環境面を考えるとこの「拭くための紙」、そして精神衛生面を考えると「持ち歩く手間」「帰ってから洗う手間」、このへんが「無駄や不条理」というやつである。
たかが箸ごときに 3千なんぼ(専用布ケースも含めると \5,000.- を越す*1)も出せるか、という向きには、かなり無粋にはなるが、若干は低価格のこんなのもある。(ただしこちらに関しては私(おうる)は未使用の為、使用感まではわからない。)

収納時はこちらのほうがコンパクトになるようだ。
LOHAS」を実践したいのだが、どこからどうしたらいいのかさっぱりわからない、というような向きは、まずこの携帯箸を入手し、外食時に用いてみるのがよいのではなかろうか。そしてそれが自分にとってよいことなのかどうなのか…箸を持ち歩くという行為が自分にとって「持続可能」なのかどうか…は、各自で判断するのがよいだろう。因みに私は「八四郎」を一膳持っているが、実際に食事に使用したのは最初の 1週間、都合 2回程度である。

*1:ただし、直営以外のところで買うともっと高い。