さらに関連して。

製作者本人様の意図や予想を超えた反響を呼び、結果、その「人気」が遠因となって消えていったソフトやアプリケーションは恐らくいくらでもある。昔(System7 から以前)の Mac で一世を風靡した「The Grouch」なんてのもそのひとつだろう。通称のほうで言えばわかるかもしれない、一般には「オスカー」と呼ばれていた。そう、Mac で「ゴミ箱を空にする」と、ゴミ箱の中からセサミストリートのオスカーが歌いながら顔を出して踊り、引っ込む、あれ。
なんでも、子供がおとうさんの Mac で歌うオスカー見たさに手当たり次第のアイテムをゴミ箱に放り込んでは Empty Trush をかけてしまうという「事故」が続出し、ある筋には「危険なソフト」として恐れられたそうだ。当然の成り行きとして、仕様変更などの改良が(全世界的に?)強く望まれたのだが、ソフトがあまりに有名になってしまったため、版権の関係で新たなリリースが不可能になってしまった*1ようだ。そしてそのまま MacOS は進化し、System7.5 以降 ゴミ箱の形状が変わってしまい「オスカー」は Mac のデスクトップから完全に姿を消すこととなる。

こちらでいまでもソフトのダウンロードができる。ただし、当時のまま。
今日日、こういうソフトはあんまり流行らないのかもしれないけど、セサミの中の人(ってまさに「中の人」だな)も一念発起して、OSX 版とか開発してくれればいいのにね(セサミストリートを日本語化、なんていいから! そっちを是非!)、なんてことを思ったりする。

*1:というか、配布そのものが禁止になっていたような気がする。その後出回っていたのは、手から手への私的な配布が中心だったようだ。