AllAbout、駄目じゃん!

最近、よく耳にするこのカテキンとは「勝て菌」からきたもので、菌を殺す性質があり、緑茶に多く含まれてます。<お茶のあの「渋味」がカテキン

(強調は熾火研究所による)あららら、はっきり書いちゃってるよ! 「渋みはカテキン」って言い切っちゃってるし。 …というかこの人、料理以外の部分は伝聞ばっかりで独自情報入ってないじゃん。所謂「薮蛇」ってやつですか。
一応、「ガセビアの沼」情報。19世紀、ドイツの植物学者エーゼンベック(1776-1858)がチャノキなどの植物から抽出されるカテキュー(catechu)から精製された成分にカテキン(catechin)と名付けたものであって、とある有名な人がわかりやすく説明するために「菌に勝つ、だからカテキンなんですよ」と言ったことから「勝て菌」説が広まったようだがほんとうは違うとのこと。
ただ、実際ネット上をざくっと見てみると、情報が揺らいでいる様子がよくわかる。「catechu」はペグアセンヤクという植物(マメ科アカシア属)の種小名ということなわけだが、同時にビンロウジュという植物(ヤシ科アレカ属)の種小名でもある。このへん、カテキューを植物名としているところもあり、抽出物質名としているところもあり、総合的に見ても引用性がかなり低いと言わざるを得ない。「勝て菌」でも、しょうがないのかな。