徘徊の掟

■ 其の壱

ひたすら下る、という散歩を考えてみた。名付けて「tumbling down」。道を下り方向に進む。分岐点では下っているほうの道を選ぶ。上り道は進んではいけない。ただし数歩程度なら登ってもよいことにする。下れなくなったらそこで終了、最短経路で戻る。
意気込みも華々しく実際にやってみたら、これがまたかなりあっけなく終了。しかも無理矢理続けようとすると同じ場所を延々ループすることになり、警察に通報されかねない。当然といえば当然か。仕方がないのでおとなしく帰途につく。
帰りしなに発見したのは、太鼓屋さん*1だった。

気儘な散歩ならではの収穫といえようか。(収穫といえるのか?)

■ 其の弐

いったん「歩く」と決めたら、最後まで歩く。ただし、いざというときのことは常に考えておく。
渋谷から歩いてみる。距離は、大まかに見積もって 4km 。直線ルートが取れないので実質 6km と概算。私(おうる)が町中を歩く速度は平地で 6.2km/h をキープできる(実績ベース)ので、所要時間は 1時間、ただし途中休憩をしている余裕はない。
渋谷はその名の示すとおり「谷」である。その「谷底」はハチ公前の交差点にあり、ここから渋谷を抜けるには、必ず上り坂を登ることになる道理。円山という「山」をかすめ、松濤、即ち松林*2を抜けて辿り着くは馬の躍る丘、つまり駒場。しばらくは起伏の無い道のりが続く。この丘を下ればそこは「沢」。高低差は 20m ぐらいあるのだろうか。所要時間は 35分。思ったよりかからなかった。
でもって、あとで地図上の距離を実測してみたところ、3.5km しかなかった。ルート設定がまあまあ当たっていたようで、無駄がなかったようだ。私(おうる)にしては珍しいことだ。平均速度は 6km/h 。信号で延々待たされたり、地図を確認したり、若干のルートミスをしたり、を含めた結果なので、こんなものか。
また歩こう。
場合によっては、月の半分ぐらいは歩きにしてもいいかもしれないと思う。当然そのぶん早起きをしなければならないし、帰りも歩かなくては意味がない。半月ぐらいかけて、少しずつ体を慣らしてみるのがいいかもしれない。

*1:http://www.kawadataiko.com/

*2:一般に、マツは環境圧の強い場所で繁殖する。強風だとか、貧栄養だとか、塩害であるとか。海が近くにないことから海浜は除外して、あとマツという条件だけから察するに、地形的には風の強い崖地・斜面地と考えられる。