ほんとうの「マル」を求めて可能性を模索する。

正味な話、この問題は正答を出すための問題ではない。いかにして全てを題意に合致させるかを考えるためにある。従って、回答はひとつではない。というか、いくつそれをひねり出せるかどうかが今回の勝負*1

…ひとつしか思いつきませんでした。というわけで括って置いておきます。
私が考えついたのはこちら。(括っても日付指定で飛ぶとそのまま読めてしまうので、見たい方は反転させてください。)

けんたくんの家は豪邸である。端から端まで 200m ある。
一応転記。問題はこんな。

駅とけんたくんの家は 400m 、小学校とけんたくんの家は 300m はなれています。駅と小学校は 何m はなれていますか。
次の (ア)〜(オ)から考えられるものをすべてえらび、記号で答えましょう。
(ア) 100m  (イ) 300m  (ウ) 500m  (エ) 700m  (オ) 900m










でもってなにがなんだかさっぱり、という方のために念の為の解説。ここで問題なのは (オ) 。(ア)〜(エ) が題意に合致するなんていうのは(あたりまえすぎて)最早どうでもよくて(いいのか)、いかにして (オ) を合理的且つエレガントに題意へ吸収させるかがチャレンジ課題となるわけである。
余計な追記になるが、結局のところ出題者も「数学的大前提」の枠組みから出ることができていない。数学的コンテクストの中でしか話ができていない。要するに、問題の中では「駅」「家」「学校」が数学で言うところの「点」であるという扱いを受けているわけだが、実際の駅には北口もあれば南口もある。学校には裏門もある。東京ドーム何個分の「家」だって存在するし、場合によっては家の中に学校はおろか駅まで存在するケースだってある。求められている「感覚」とか「チカラ」とやらが「黙っててもオトナの意図を汲めよ」という方向性のものなのだとしたら、そんなコドモを育ててしまったツケをいつか我々は支払うことになるだろう。
正答率わずか 2% 。この数字が「どっち」なのか、私(おうる)にはわからない。

*1:誰と勝負? と言われても困る。強いて言うなれば自分との勝負?(←阿呆か)