それは独唱でもだいたい同じ

私(おうる)が歌っていたころに教わったそれと寸分違わぬゆえ少々驚いたが、その後、某所で教わったものとも共通しているので、広く採られている方法なのだろう。どこぞの大学にルーツを持つメソッドであるというようなことを聞いた覚えもある。
懐かしいな。
合唱部では「おまえは、独唱部ってのがあればよかったのにな」などと揶揄されたりしたものだったが、発声法というレベルにおいて基本は合唱も独唱もさほど変わりはしない。その人の声が合唱向きか、独唱向きか、といった話は、基礎がかたまった上でその先にあるものだ。とはいえ、諸々かたまるまで演奏無しというわけにはいかないので、ある程度のカラーを模索しつつ、基礎づくりも並行して行う。
その後勧誘された OB会の合唱団では「おまえみたいに『当てるテノール』もある意味必要なんだよな」なんていう不器用な推されかたをし「もう少しましな口上はなかったのか」などと(生意気にも)内心思った。なんと言われようと「やさしいテノール」などには興味がなかった*1から、楽団のカラーにおまえの声は合わないから、とはっきり言ってくれればよいのに、と、言ってやりたかった。
いずれにせよ、私(おうる)の「楽器としての喉」は終わっていたので、深い意味合いのようなものは無かった。
「独唱部」なんて話は、中学の頃、それこそ変声前から言われていたことだったから、もう既に聞き飽きていたのだ。

*1:羨ましかったが、裏声の出なかった当時の自分には真似ができなかったから端から選択肢に入れていなかった。なんとなく目指していたのは、響きだけでホール全体を鳴らす村正(日本刀)のような声。あるいは、破壊力のあるグレネードランチャーのような声。