なんかあるのかと思うわけだ、普通は。

ついさっきおにぎりとかしっかり食べてたにもかかわらず帰りしなに「メシ行かない?」と誘ってくるからにはその主たる目的は腹を充たすためというよりはむしろ何かとりわけて話しておきたいことでもあるのだろうと、たぶんそう考えるのが自然な思考だと思うわけだが、特にそういうわけでもなかったらしい。かなりわざとらしく「…で、話って何。」と切り出したら 10年にいちどあるかないかというべき、完膚無きまでの肩透かしを喰らい、喰らいすぎてその時点でほぼおなかいっぱい。…などというプチうまいことをここで言いたかったわけでもない。ごはんはうまかったけど少々ボリューム的に物足りなかったとかそういうことを言いたいわけでもない。
とまれ、なにか重要な事実を突きつけられでもするのかと少々警戒していたのだから、何事もなかったのはそれはそれでむしろよきことであると解する。とりあえずそういうことにしておく。
なにしろ、ほんとうに言いたいことが無かったのか、それとも直前で呑み込んだのか、真実により近いのがどちらかなど、恐らく私(おうる)には永劫わからないのである。