むやみに噛みつく三日月の夜

id:nobody:20040515#cmntmtr さんによる「捕捉」という語の使用に対する反意に関連して。

ところで、はてなダイアリー界隈のことばづかいについてちょっとだけ。ときどき、「これこれの話題をとりあげている日記を『補捉』しようと思ってキーワードを活用してる」というような表現を目にします。この表現に限らず、「補捉」という語が、しばしば使われているように感じます。で、この「補捉」という言葉について、なにかうまい代用語(言い換え)がないものかなぁと思っています。

それというのも、「補足」という語も存在するからで、さらに言えば、「補捉」と「補足」は、相互にとり違えられやすいからです。じっさい、書く側で間違える場合(typo)が、おうおうにして、あります。そのためか読む側においても間違えていないかどうか心配になることがあるのです。

意味的にはキャッチ・アップ(catch up)くらいなのかなぁとか思います。なんて書いていますけど、ここでは具体的な言い換えの提案にまでは踏み込まないようにします。ただ言葉を転がしてみる程度で……。漢字二文字の三音節におさまる範囲でぼやーっと想起していますと、「探査」とか「探知」くらいが、いいのかなぁ。たんたん。

コメント欄に書こうかと思ったのだけど少々きつい表現になったので自分の庭に広げてみる。
「探査」「探知」では「拾得」「蒐集」あるいは「ゲット」の概念、つまり「とらまえる」とか「拾いにいく」というようなイメージを含まないので、やはり私(おうる)は「捕捉」派である。(検出はシステムが既にやっていること、それを能動的に「取り込む」のはユーザーの意思である。)「捕捉」と「補足」の誤記が多いこととそれによる誤解が生じる危険性云々については現実問題として危惧するほどのものではない。ケアレスミスによる誤植は注意すれば防ぐことが可能だし、親友なら指摘して直してもらえばいいだけの話である。よしんば誤植が放置されていたにしても、両者の範疇はほとんど重ならないから、余程不用意な使い方をしていない限りコンテクストで充分理解が可能。(コンテクストで弁別できないような不用意な使い方をしているようなテキストは、逆の意味で読む価値すらないとも言えるし、仮にそれがあるとしても、本当に理解が必要ならば、記述者に質問すればいいだけの話。少なくともはてなでは大抵の場合においてその門戸が開かれている。私(おうる)も開けている。)
言葉狩りの理由としては甚だ不充分であると言わざるを得ない。
というかむしろ、nobody さんは「捕捉」という語がお嫌いなのですか?
私(おうる)は好きだから、使いますよ。