出会いと別れと

3月末日で身分の変わる人は多いと思う。恐らくそれと同じくらい、4月1日(しがついっぴ)から新たな身分になる人がいると思う。…考えてみれば、至極当たり前の話だが。
で、定点観測した場合、3月末日で去る人と、4月1日から登場する人の、両者のあいだには、なんの接点も得られないことがほとんどなわけで、世の中にはそんなニアミスがこの 48時間内に目白押しなわけだ。勿論、引き継ぎとかそういうようなことである一定数の人々は出会ったりしているのだろうけど、厳密にはその両者は「同じ立場」になる瞬間が存在しない。
何故そんなことを考えたのかというと、今日、とある送別会に参加したからである。「はじめまして」の、ほぼ次の瞬間(約20日間が人間の一生における「一瞬」であることに異論をはさむ人はそれほど多くはないと想像する)に訪れる「おつかれさまでした」に、私(おうる)は一瞬ことばを失いかける。正味な話、どちらが幸運だったのかはわからない。この疲労感は何か。
それでも私(おうる)は「ひとは出会うべくして出会う」というすり切れた運命論的な発想を持ち続けたまま歩むことだろう。