矛盾しない

「例外のない命題は存在しない」
自己矛盾命題として有名なこの命題。あらゆる事象には必ず例外がある、という経験則を命題化したものだが、これを正しいとするならば「例外のない命題は存在しない」というこの命題自身にも例外が存在することになる。その例外とは「例外のない命題も存在する」ということ。すなわち自己矛盾。
この命題が自己矛盾しない、という可能性に気付いたのは高校の頃、はっきり確信したのは大学生の頃。そのときは正直、明日世界が終わってもいいとさえ思った。
実際はそうたいしたことではなかった。さらに言えば、自己言及的な集合は集合論で認められていないらしい。つまり、「自己矛盾」するとかしないとかそういう議論も含めて、この命題について数学的な議論をすること自体が無効ということのようであり。
ただまあ、これも一種の LTP (Lateral Thinking Problem :水平思考問題)と言えなくもないような気がして。