民間伝承のウソとホント

どこからどのようにして生まれたものなのか不明。しかし、

  • タンポポの綿毛が耳のなかにはいると耳つんぼになる

(※「耳つんぼ」というところがミソ。ミソなので敢えてこの語を使用した。)という噂は、熾火研究所的には、嘘。そもそも、あのふわふわただよう綿毛が耳の中に入るというのは、無理矢理押し込みでもしない限り不可能。まんがいち入ったとしても、耳に対して即効性の悪影響をもたらす要素が何一つ無い。
というわけで、根拠のない噂レベルの話が人々の不安を糧に異常成長したりする「都市伝説」「民間伝承」の類いであるが、なかにはびっくりするようなものもある。

  • こんにゃくはおなかの砂払い

こんにゃくはおなかの掃除をする、と、古くからいわれていたのだが、「近代医学的な根拠はない」と長いこと否定されてきた。食物繊維の効用がひろく認められるようになったのは 20世紀も終わり頃になってから。微妙な身体的感覚と経験から、昔の人は医学的知識を軽々と凌駕していたのである。



最近でこそ間違える人も減ったようだが、「食物繊維」と「植物繊維」はカテゴリ的に全く別物である。木材のセルロースを食べたりしてもあまり良いことはない。…とはいえ「食物繊維」のほうだって「なんの役にも立たない」と長いこといわれてきたのであるから、将来的には判らないけど。