四つ葉を(たくさん)採取したければ

自分だけのフィールドをみつけるべし。
四つ葉のクローバーがかなり偏って産出することは比較的知られている。見付からないところでは全くといっていいほど見付からないが、見付かるところではいくらでも見付かる。
小さい頃は団地の隣の棟の裏手にそのフィールドがあった。ちょっと薄暗く、人のあまり寄りつかないあたりにクローバーの群落があり、そこでちょっと探せばすぐ四つ葉は見付かった。数年ののちに群落は遷移し、クローバーはすっかり無くなってしまったのだが、私(おうる)が目を養うには充分であった。
学生時代は、大学の敷地内にそのフィールドがあった。建物の縁り、駐車場に挟まれるようにしつらえられていたほんの小さな芝地。勿論そこには芝はなく、雑草天国となっていた。建物の裏手ではあったが学生が適度に通行し、踏みつけられるため、クローバーが優占していたのだった。ここでは、ほんの 1時間ほどで、30本もの四つ葉を採取したこともあった。脇の建物が理工系の実験棟だったため、「放射能の影響じゃないか」とか「汚染がどうとか」などとまことしやかにささやかれていた。
私(おうる)は浅学な故、真相とは程遠いところで語っている可能性もあるのだが、クローバーには四つ葉を付けやすい株とそうでない株があるというのはどうやらもっともらしい。標準より多い枚数の葉を付けるかどうかは遺伝的形質であるようだ。「四つ葉ハンター」のあいだでは「1本見付けたら、同じ株からさらに探せ」が鉄則となっている。また、その株と隣接する株も近縁に違いないから、四つ葉を有する可能性はかなり高い。かくして、四つ葉はかなり偏在する。
これを演繹すれば、四つ葉の見付かる株(群落)、見付からない株(群落)の、微妙な差異が直観的に分かるとしてもさほど不思議ではない。かくして「四つ葉ハンター」はより高次のステージへと至る(大嘘)。
以上、id:owl:20031130#c を受けて、なんとなく書いてみた。
因みに、一部のグッズショップなどで販売されている「四つ葉のクローバーの缶詰」から生えて出る「四つ葉なソレ」は、形のよく似た植物であってクローバー(シロツメクサ)ではない、との話。



いままでで確認されたなかで最高枚数の葉を持つクローバーは 18枚で、岩手県の研究家、小原繁男さんという方が自宅で飼育していた株から発見したという。→ 岩手日報による報道記事(2002/06/01)「所さんの目がテン!」(NTV:2002/09/29)(←情報ありがとうございました> id:yukodokidoki:20030713 さん)
クローバーの葉の枚数と幸運の量とは必ずしも正の相関を持たない、ということが、この記事から(なんとなく)伺える。…などというと醒めすぎだろうか。

■ 追記

id:owl:20060413#clover2 に、クローバーの押し葉(押し葉)を作る際のコツみたいなものをまとめておいた。

■ もすこし追記

id:owl:20060413:clover …多葉化の実践についてはもっとすごい人がいたようだ、という報道。申請が通れば間違いなくギネス記録も更新だろう。ただ、そういう申請関係が整うかどうかにちと難ありの様子。