試し撮りレベルで終わっているし。

owl2003-11-25

Canon 50mm/f1.8 は、Lマウントレンズとしてはわりと「標準的な」玉らしい。もらいもので、もらった時点では絞り羽根の動作が不良で使えなかった。前玉は傷だらけ、中のレンズも汚れていた。「現代のレンズ」には常識とも言える多層コーティングも施していない(若しくはすっかり剥がれてしまった)とみえる。
分解し、クロスで拭くと、レンズも幾分かはきれいになり、絞り羽根もきちんと動作するようになった。
手中にレンズがあれば、使ってみたくなるのが人情。しかし、ライカなど到底買えるはずもなく。勿論「安原一式」なんていう素敵な選択肢もあるのだが、こちらも予算外。正味な話、動作保証のないレンズ 1本のためにおいそれと投資はできないのだ。カメラ道の先輩に「Lマウントのボディをお借りできないか」と一応訊いてみたのだが「Lマウントの淵は底なしに深いので踏み込んでいません」との御返事。結局のところ私(おうる)が手にできるのはジャンク品のロシアカメラ「FED-2」ぐらいだった。
「安物買いの銭失い」とはまさにこのことで、このカメラ、シャッター機構の油切れなどは序の口であり、シャッター幕には穴があいているし、挙げ句の果て、レンジファインダの距離計とレンズの合焦距離が全く連動しない。
それでも、今のフィルムの実力ゆえか、写真というのは、予想外に撮れるものだ。「距離は 3m ぐらいか、絞りは…うーん、明るいから f8 、シャッターは… 1/125" じゃちょい速いかな」できりとる世界もある。経験してみると、これはこれで病みつきになりそう。

JR車内, 2001/06/04, f8, 1/60", ノーファインダ撮影

2001/06/03, f5.6, 1/60"くらいで撮影したように思う。, 距離約3.5ft.(笑)
《共通諸元》FED-2, Canon 50mm/f1.8, FUJICOLOR REALA ACE100

その後、このカメラ(とレンズ)には何本かのフィルムが仕込まれ、散策のお供になったりした(→ id:owl:20031119#p3)わけだが、銀塩を弄ぶ余裕がどんどんなくなっていったため、出番もたちどころになくなっていった。
もう 2年も前の話になってしまった。残念ながら当分の間、復帰は無理そうだ。