徘徊の「資質」

owl2003-06-26

私(おうる)は、実は相当の方向音痴である。以前やっていた仕事では、かなり不鮮明な地図に示された不明瞭な地点にたどり着かなければならない、などという「ミッション」がしばしばあり(鳥類の定点観察など)、苦戦したおぼえがある。私がそのとき実際にどうしたかというと、仕様書や報告書の地図はさておいて、最新のロードマップをコピーし、トレースして使った。私(おうる)は交差点名や座標系(明示された方角など)による現在位置認識がやや得意なので、こうすることで苦手をかなリカバーすることができた。また、時間がかかることをあらかじめ見越して、「さまよう時間」込みで行動するようにしていた。
よく「地図を見てもゼンゼンワカラナイ」という人がいる。私(おうる)はどちらかというと地図がないと駄目なほう(必要なくても地図を見たいタイプ)なのだが、地図を持っているのに現在位置を消失する心細さは嫌というほど経験済みなので、気持ちはかなりよくわかる。地図見ながら歩くコツ、それは、もうひとつの目線を用意することだ。心の中で 1羽、鳥を上空に飛ばし、彼(彼女)の目線と風景を想像する。それは、あなたが見ている地図の映像と酷似する(はず)。
想像する鳥の種類はなんでもいいが、トビとかタカ、アルバトロスのような連中がいいかもしれない。鳥ではなく、凧でもいい。
要は、「空間認識能力」というやつ。頭の中で3Dを回せると迷子になりにくい。
私(おうる)自身は、小学5年の春休みにひとりで自転車小旅行(日帰り)をし、そのときに「地図を見て、その道路を進み、その地点を目指す」ということのおもしろさを強く感じた。地図が苦手な人は、いちどこうした獲得体験をしてみるといいのかもしれない。



臆せず歩くこと。そのために、苦手があればほかの方法で克服すればいい。私(おうる)の場合は地図と方位磁針。人に頼る(すぐ訊ねる)のもいいだろう。交番と郵便局を伝って歩くという手もある。必ずなにか方法はある。
しかし、徘徊の資質にはもうひとつある。それは、「違う道を歩けるかどうか」ということ。私(おうる)は、気が付くとつい同じ道を歩いていたりする。いわゆるウサギタイプ。これは、なんとかしないとなあ。