霜柱

降雨により土が充分に湿っており、前日来の気温の高さ、充分な日照から地温が高く、そして明け方の冷え込みが充分に厳しかったため、まさに「霜柱日和」だったと言えようか。
「霜柱」という現象、実は地球上でも(って今のところは地球外では確認されるべくもないのだが)ごく限られた地域において、限られた時期にしか発生しないなかなかレアな気象現象なのである。地表は氷点下に落ちなくてはならないが、地中は氷点より高い温度でないと、霜柱は発生しない。
小さい頃から見慣れてきた人間からすれば、レアと言われても、別に何かの役に立つわけでもなし、解けるとぬかるんでべちゃべちゃになる、あんまり崇め奉る気にはなれない。せいぜい、小学生ぐらいまでの子が早起きの特権として踏みしめて遊ぶぐらいのものである。
だがしかし、霜柱が加担して起こるマスムーブメントの一種「ソリフラクション」は「周氷河地形」と呼ばれる特有のなだらかな地形形成に一役買ったりもするから、この数cm 、命短き氷の柱も存外侮れなかったりもする。
ともあれ、冷え込んだ一日だった。最高気温も 5.6℃ 程度。明朝も豪快な霜柱が期待できるらしい。