おにぎりおとした

ポケットに入れていたおにぎりが、気付いたときには無くなっていた。
あの店の店内だ。だっさいウィンドブレーカー的なものを買った(文字通り「だっさいウィンドブレーカー的なもの」が欲しかったのであるから、それはそれで構わないのである)際、とりあえず袖を通してみるために、今着ているだっさいウィンドブレーカー的なものをいっぺん脱いだ。そのときに落ちたのだろう。
微妙に賞味期限が切れている(数分)し、そもそもそこら辺にぽつりと落ちているおにぎりを食糧と見なす人などいないだろう。勿体ないことをした、とか言うよりは、お店の人に申し訳ないという気分のほうが優占する。
新しく入手しただっさいウィンドブ(以下略)はポケットが上向きで、手を突っ込みにくい代わりにものが落ちにくい。しかもスナップ付き。今度はおにぎりを入れていても不用意に落とす心配は格段に減少したと言える。