読了記念・騒動を熾火研究所的に妄想解釈してみる

MASTERキートン 全9巻(ワイド版;通常版では 18巻相当)読了。いやー楽しかった。ということで、いろいろな物質やら信号やらが脳内を駆け回った結果、閃いた妄想を書き付けておいてみるテスト。

■ 絶版騒動は真実を掩蔽する「狂言」であるという仮説。

「絶版問題」についてはぐぐれば出てくるわけだが、以下あたりを参考にすればいいと思う。

(ちょっと読むのは大変ですが、読んでから続きを読まないといまいち筋が通りませんので、頑張って読むのがいいと思います。)
出せば売れることまず間違いないはずのシリーズが何故絶版となっているか、それは当然ながら何らかの理由があるわけだろうが、その「理由」が… んー、なんだ、これは。 何とも不自然な、寝違えた首が治らないような「騒動」である。隔靴掻痒、ほんとうのところはわからないわけだが、熾火研究所的に三段ジャンプでもって(自由に)解釈した結果はこう。
MASTERキートン」全 144章の中には、実はあまり蒸し返して欲しくないエピソードが含まれている。
誰にとって? …誰か、にとって。勿論、その事実すら明かせない。そういった事情からおおっぴらに「回収」はできないが、今後ともこのストーリーが世に出回り続けるのは許容できない(、ただし「連中」にとっては、であるが)。そこで一計が案じられた。原作者が揉めているので再版できないということにして、今後新たな出版をしないことにしたのだ。しかし気まずいことに肝心の原作者は既に逝去しており…………。そこで「同じ立場の親友」が担ぎ出された、という次第。出来レース、というか、猿芝居というわけ。だからこの「騒動」は、永遠に解決しない。解決しないように仕組まれた騒動なのだから、解決しないのが道理。
では、「そのエピソード」とは、具体的にどれなのか? わからないが、DVD 化されていないエピソードであることは確かだ。それゆえ、DVD は廃盤を免れている、と考えると、辻褄が合うから。
以上のようなことを事実と置くならば、古書市場でも店頭には並ばず、また検索でもなかなかかからず、小規模取引の通販でのみ購入可能な状態というのも納得が行く。もう少し掘り下げてみると、市場で最も品薄なのは通常版では 16巻、ついで 18巻、 17巻。ワイド版では 9巻、 7巻、 8巻。奇しくも、発売時期が全く異なるにもかかわらず、同じエピソードの掲載された後半の巻がともに稀少となっている。この事実から伺えるのは…
…まあ、皆まで言うまい。*1


【追記】
2011/06/20 に小学館から Twitter 上にて「2011/08/30 から『MASTERキートン 完全版(全12巻)』発売開始」という情報が流れた(Wikipedia より)。
問題は解決したのか? したのだとしたら、どう解決したのだろうか?
なにより巻数が中途半端だ。どういう意味で「完全」なのかに関しても、興味がある。

■ 本広監督は「パトレイバー」ばかりでなく「MASTERキートン」にもインスパイアされているという仮説。

「踊る大走査線」シリーズが「機動警察パトレイバー」にインスパイアされているというのは比較的有名な話らしい。舞台も「湾岸」で符合するし、とか、いろいろ。 …が、「事件は現場で起きている」で有名な「踊る大走査線 THE MOVIE」の TV 放映版ラストシーン((上映版ラストと異なるという噂がある。私(おうる)は TV 放映版しか観ていないのでわからない。))は、明らかに「MASTERキートン」最終エピソードのワンシーンとプロットが酷似している。動かない主人公……しばらく寝かしておいてやれ、何しろ「不眠不休で」闘ってたんだからな(苦笑)、というモチーフは、熾火研究所的には「そっくり」だ。

以前も書いたが、深夜ドラマ「SP(エスピー)」*2の主人公、井上の「能力」は明らかに「MASTERキートン」の影響を受けている。靴跡を見てその人の身長・体格・職業・身体能力などを言い当てる「トレーサー」能力*3や、現場にある物を利用して戦い、生き延びる「サバイバル術」など、さまざまな戦闘用特殊能力が贅沢なまでに 1人の人物に盛り込まれている。このドラマシリーズの「総監督」は、本広克之。
まあ、だからどうとかいうわけではないけど。「実写版キートン」が存在しない以上、代償としてみるとそれはそれで楽しい。
というわけで、以上、妄想終了。

*1:後半の巻の発行部数が少ないのは普通のことですか? まあ、そういう見かたもあることは承知しております。

*2:関係ないけど、「SP」を観てると何故か決まって体調が悪くなる。何故だ。

*3:これはキートン自身の能力ではなく、共闘するエージェントの能力として登場する。