バーチャル化学防護隊体験

自衛隊の各師団には対化学戦対応のための「化学防護隊」が設置されている、彼等はサリン事件のようなケミカルハザードが発生した場合にも出動し、化学物質の分析特定、無毒化ならびに洗浄・除去などの措置を行う。勿論、完全に除去できたところで彼等の現地作業は完了となる道理だが、撤収の前に必ずせねばならぬ「最後の仕上げ」がひとつある。たとえどれほど精密優秀な分析・検知機器が汚染を検出せず、清浄な環境へと復旧したと客観的に判断できたとしても、最終的には誰かが、汚染のあった空間に入り、そこで防護マスクを取り、空気を吸って確かめてみなければならない。それは主として、隊長の役割になるようだ。どれほど大丈夫だと確信できているにしても、化学兵器の恐ろしさを本当の意味で理解しているプロ中のプロだけに、その恐怖はどんな肝試しだって裸足で逃げ出すレベルであろうと想像する。
とまあそんなこんなで。
昨日、落として割ってしまった卵を除去処分したのだが、この高気温のさなか、ゴミ箱(蓋つき)の中で腐敗していたようだ。きっちりビニールに包んでゴミ箱に投入したにもかかわらず、どうやらゴミ箱の中の空気はものすごいものになっているようだった。手をこまねいてもいられないので、ゴミ箱の中のゴミ袋ごと、何重かにくるんで、廃棄。ゴミ箱はアルコール消毒。一応処置は完全のはず。だが、怖くて、まだ鼻で息ができない。