同じ技を持つひと

今朝、駅前で、缶コーヒーを口にくわえているひとを見かけた。どういうふうにくわえているかというと、飲み口のところを歯で噛んで、そのまま歯だけで缶を支えている。
私(おうる)と同じ技をモノにしているひとを、初めて見た。
実はこれ、結構便利。飲みかけの缶を「持った」まま両手が空くばかりでなく、歩きながら飲むことだってできる。やろうと思えばそのまま喋ることもできる。難点はあごがとても疲れるのと、ちょっと人目を引きかねないこと、そのまま喋ると宇宙人ぽくなること、落としたとき悲惨なこと、ぐらいである。
会得した者のほとんどいない幻の拳法の継承者が放浪の旅先でふと偶然にも同じ拳法の遣い手を見かけてしまったときも、きっとこんな気分なんだろうな。
若いサラリーマンふうのひとだったが、是非その技を継承していって欲しいものだと思った。