ベルビア世界

電車の中で本を読み、読んで、読書半ばにして目的の駅に着き、降りる。このとき視野はモノクロ OCR モードの影響、もしくはその脱モードの反動からか、極めて高彩度且つ高解像度になる*1。非テキスト情報や色彩情報の大波を真正面から受けつつ、これでもしこの 5月の快晴時の紫外線量そのままが地上に降り注いでいたなら、網膜は何らかの不可逆な損傷を受けていたのかもしれない、などと考える。今朝は幸いにして曇天。不要な影も差さないので植物の撮影などには好適だったりするのか。ただし、いずれにしても、たったいまこの視野が捉えている不自然なまでの高精彩を写真で表現するには、それ相応の機材と修行が必要となることであろう。
この特殊モードは、長くても 1分程度で解除される。極彩色の世界は、連続性を維持しつつすみやかに通常世界へと回帰する。2つの世界がひとつのものであると認識できるのは、ひとえにこの連続性の賜物だ。
今日から 5月。

*1:といっても、ソラリゼーションや色相反転などの如き非常識な状態に陥るわけではない。