どちらがいいのか

少し前だが、こんなニュースが流れた。

交通事故死者/4割が高齢者
警視庁は1月25日、昨年1年間の交通死亡事故の分析を発表した。高齢者(65歳以上)の事故死者が2809人で全体(6352人)の44.2%を占め、統計史上(1967年以降)で最高となった。

私(おうる)が最初に目にしたニュース記事はこんな感じ。このあとには高齢者の死亡交通事故の状況別解析について触れ、「本人も法令違反などを犯しているケースが目立った」と締めている。
…別にいいのだけど、これだけを読むと、まるで若者の死亡率が高いほうがいい、とでも言っているかのような印象を受けてしまう。
実際は、各年齢層とも死者数は減少しているのだそうだ。 65歳以降も昨年比で減少している。(他のニュース記事では本文で触れているが)その減少幅が小さかったので、比率が上がったということである。
1年間で 10000人が交通事故で亡くなる「交通戦争」といわれた時代から考えると、数字的にはかなり減少した、これも各方面の努力の賜物だ。そちらの事実のほうが、4割だとかなんとかよりも遥かに重要な、伝えるべきことなのではないか。
比較の問題ではないが、交通事故で命を落とす人数より、自殺者のほうが圧倒的に多い。*1

*1:Wikipedia によると 2005年で 32552人、約5倍。