それはほんとうに判るんかいっちゅうような話

例えば、山登りでちょっと疲れたときなど、うしろむきに歩くとちょっと楽なような気がするのはどうしてだろう、というような話。これはわりと簡単で、股関節の可動範囲がうしろむきのほうが少なく、運動としてはしんどい部類に属する「もも上げ」が軽減されるため、場合によっては楽に感じるということである。使う筋肉がかなり違うため、連続して酷使していた筋肉の部位を休める効果もある*1。勿論、ほんとうに楽かどうかは実験でもしてみないと判らないわけだが、一般的な話をすれば人間はうしろむきに歩くことに慣れていないため、体バランスの維持や安全への注意、また転倒しそうになった際の踏ん張りなどによって余計な体力がどんどん削がれることになるから、トータルではうしろむきで歩き続けることが楽とは言えない。

*1:筋肉は、同じ 1本の筋肉でも例えば関節角度 90°の際と 30°の際では発揮パワーや疲労の蓄積の面でも「別物」と扱ってもいいようなものである。