私達は知らぬ間に世界を救っているのかもしれない

ひげを剃らずに、抜くようになってからかなり経つのだが(関連記事:id:owl:20030419)、これをやっていると気付くことがいろいろとある。ただし気付いてもメモするほどの内容でもないのがほとんどではあるのだが。そんな話のひとつ、実は透明なひげが意外と多い。
全て透明というわけでもなく、先端部のみ、抜いてみると毛根部はしっかり黒かったりするわけだが、ともかく生えている状態ではほとんど見えなかったりする。毛抜きでつまんでみて初めてわかるその存在。
見えないのだから、抜く必要も無いわけだ。そのうち見えるようになるわけで、それから抜いてもちっとも遅くはない。しかし、ひげそりを使用した場合には、こういった phantom mustache も他の普通のひげと一緒に一気に剃られてゆくこととなる。
ここでふと思ったのだけど、このひげそりの如く、我々は知らぬうちにいろんなものを駆逐しているのかもしれない。思わず伸びをしたその拳で、駅のホームでゴルフのスイング練習をするその傘先で、ふと手から滑って飛んでいってしまった缶詰の缶で、下草狩りにとふるった鎌の刃先で、その「見えないだけのナニカ」を退治しているのかもしれない。知らぬ間に。
そして私(おうる)も、どこかの場面では、人知れず駆逐されたもののひとつなのかもしれない。「視覚的に見える」なんていうのは、「みえる」のうちのほんのごく一部に過ぎない。
…ほんとどうでもいい。