更地

いつも通る道の脇の家が解体されていた。「うわもの」は日に日に削り取られるが如く減ってゆき、この地面の下には土があるという当たり前の事実を久々に思い知らせてくれる。
更地。
更になったのは土地だけではない。そこにあった生活も、その人達の思い出みたいなものも、すっかり削り取られて無くなった。佇むショベルカー。黒ボクのにおいが漂う。