不動産屋さんの試金石とは。

現在の巣み処ももう間もなく 2年になる。つまり、契約期限が切れるということである。大家さんにはもう連絡済みだが、不動産屋さんにも行かねばならない。ということで久々に出向いてみた。もう長いことお世話になっているのでそれなりに信用も勝ち得ている(といっても飽くまで「それなりに」だが)。
話を聞けば、保険料など含めて予想外の出費となることが判明。今持ち合わせがないので、と告げると、いいですよ、給料日あとでも、と有り難いお言葉。御厚意に甘えることに。しかしそこですかさず「いつごろ、来られますか?」と。さくっと予定を調べて「…27日には」というと「土日もおりますからね、大丈夫ですから」と。
大丈夫ならなんで来店日を訊くんだろうか、とふと思ったが、要するに、これが不動産屋さんの試金石なのだろう。いつ来るか、と訊いて、はっきり即答するかどうかでほんとうに来るかどうかを見る。ついでにこちらから具体的な日付を喋らせることで言質を取った形になる。
恐らくは街なかに普通にあるお店の中では最も高額を扱うであろう不動産屋さん。人間の機微をいちはやく掴むその感覚は、私(おうる)にはどうにも真似できないという気がした。(とかなんとか、勝手に妄想しているわけだが。)