ユニクロ臭、とでもいうべきもの

TVCM が始まった途端に「これは○○の CM かな?」という気がすると、それは結構当たっていたりする。BGM の使い方や、映像の雰囲気など、どんなに斬新にしたつもりでもある特定の印象というのはなかなか拭えないものだ。またあるいは、そうした固定イメージを視聴者に「擦り込む」ことによって、 CM としての効果を強めているという側面もあるのかもしれない。
にしても、残念ながらその「擦り込み」が逆効果をもたらすこともある。「食傷気味」というやつだ。いくら catchy な CM をつくったとしてもそればっかり見せられ続けると胸焼けがする。ユニクロの CM は、正直そういう領域に達してきている。
松雪泰子(@ SAGA)がにょきにょきと出てくる TVCM もきっと「雰囲気を変えたい」「風向きを変えたい」という意図を持ってつくられたものなのだろうと想像する。ところが皮肉なことに、CM が始まって 2秒以内、つまり、CM が何らの広告的情報を発信することができぬ間に、私(おうる)はこの CM から「ユニクロ臭さ」を嗅ぎ取った。なにひとつ変わっていない。そしてユニクロは、良きにつけ悪しきにつけ、…というかどちらかというと悪しきにつけて、そのイメージを拭うことができない。