東京都赤十字血液センターに行ってきた(要予約)

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HCV 抗体検査で陽性が出たと連絡を受け、献血を自粛し続けること丸 2年。実は今日、時間が取れるので、昨日血液センターに電話し、検査の予約を取っていた。「献血の再検査の件で…」と「検査課」*1というセクションに電話を回してもらう。対応は実にハンドメイドな感じ。やはり抗体検査で一度献血不可となり、再検査までして再度献血しようなどというケースは、レアケースなのだろうか?
検査二課長様自ら直々に詳しく説明をしていただく。きっちりとした説明でかなり認識を新たにした。委細は割愛するが、←…と書いたのだが気付いたらかなり詳しく書いていた。まあ、それもまたよしとしておく。

  • 「今後制度や基準が変われば再度献血できるようになる」と説明されていたのだが、実際はそのようなことはなく*2、しばらく期間をおいて抗体反応が消失すれば再献血可能になる、ということであった。2003年3月1日から基準が変わったとのことだったが、私(おうる)への対応はその直後だったということでスタッフの間にも誤解があったに違いない。*3
  • 私(おうる)の場合、最新 3回の献血において HCV(+) となっていた*4。何故 3回目にして初めて通知となったかというと、ちょうど 2003年3月1日から HCV-RNA 検査ができるようになり、結果を本人に通知できるようになったということのようだ。陽性の出方からすると擬陽性でほぼ間違いないという(曰く 99% 以上の確率で HCV キャリアではない)。
  • 今回の検査項目は HCV (PHA) 検査、HCV-RNA 検査。ついでなので生化学検査もサービスで実施してくれるとのこと。
  • 献血と骨髄移植はドナー基準が共通なので、こちら(献血)で HCV(+) となっていた場合、骨髄移植もできない。(骨髄移植財団の説明および当時の血液センターの説明と微妙に違う。)今回も HCV(+) ならば骨髄ドナー登録も抹消してもらったほうがいいらしい。
  • 2005年4月1日からルールが改正され、今回の検査で陽性となった場合には、献血ルームでの採血も断られるとのこと。(いままでもそうだと思っていたのだが、実はそうではなかったらしい。採血されたとしても陽性が出れば廃棄されるわけだから、結局は同じことなのだけど。)
  • レアケースではないらしい。「非特異反応」が出ることは決して稀ではないことである、とのこと。

説明を聞き、20mL(たぶん)× 2本の採血をし、補足説明を受けて、約30分。赤十字の人がみんな課長氏のようなソツのない、頭の回転の速い人だったら、必要以上に苛立たなくても済むのに*5、と思った。「こちらの健康状態に問題がないのにどうして献血できないのか?」という疑問は(検査に引っかかった)誰しもが持ちうる当然の疑問だろうと思われ、そのへんの説明は慎重且つ丁寧であった。レアケースではない、という話もうなずける。課長氏も同じ説明をそれはもう何度と無く繰り返してきているのだろう、言い回しや言葉の選び方からそのにおいが感じられた。
いっぽうで、冒頭「○○○○さん(実名)というお名前の登録が複数ありましたので確認のために生年月日をおっしゃっていただけますか?」といいつつ、手許には間違いなく 1人分のデータしかなかったりもしている。こちらを苛立たせないような*6配慮だと思われるが、その割には、事前の電話でフルネーム以外の個人データを告げていないにも関わらず用意周到に献血データを準備できていたのは不自然。やはり、ここまでやるのはレアケースなのかもしれない。もしくは、血液センターで私の名前がグレーリストに掲載されているのか。…様々納得できたのでそんなことは正味な話、些末ではあるが。
とにもかくにも、検査結果が出るのは約2週間後。これでまた陽性が出たら、恐らく私(おうる)は今後一生、献血をしないだろう。
渋谷まで歩いて、帰途。熾火研究所的には、今年の桜を充分に満喫できた。

*1:正確には検査部検査二課

*2:これは恐らくなのだが、基準は安全側に動くことはあっても危険側にシフトすることは、余程の技術的ブレイクスルーが無い限りまずありえないだろう。

*3:そういうことでは困るのだが

*4:PHA 検査。今回初めて聞いた。それまではどうしていたかというと、黙って廃棄していたということのようである(確認したわけではないが)。

*5:献血ルームで何らかの嫌な思いをしたという例はよく聞く。私(おうる)もそういった経験は少なくない。

*6:あるいは、改正個人情報保護法に伴う用途開示。若しくは日赤による規定で本人確認のプロトコル