いっかいやすみという名の空更新

先日ホームセンターで購入したハサミは小型のドイツスニップス*1で、両方の刃が凸の曲線を為しているので先端部でも作業性が変化しない。ギザ刃加工が施されているので切りにくいナイロン梱包テープでもすぱすぱすぱすぱいける。勿論、紙も気持ちよく切れる。たったそれだけのことで、どれだけ作業が快適になるか。だから、こういう投資は私(おうる)にとっては、無駄ではない。
当然、万能ということは、裏を返せばどのオブジェクトに対してもそこそこ、ということであり、特定の材質に対しちょっと凝ったことをしたり、というニーズには応じてくれない。いくらすぱすぱ切れるからといってドイツスニップスで散髪をする人はそういない。今回の彼の持ち場は「切る」というよりはむしろ「切り離す」というようなところにあるから、細かい取り回しの利かない点は割り切る。そして意外に重要なのがロック。作業性を考えると刃先はある程度鋭利でなくてはならない。これを安全にポケットに入れておくにはロックが必要だ。キャップ式では片手で展開できない、紛失しやすい、片手でしまえないなど欠点がありすぎる。ただしこれは通常、あまり欠点とはなりえない。今回の使用シチュエーションに限っていえば、利点が欠点となる。
百均のハサミの特性を熟知し、器用に使いこなすのもテクニック。ならば、癖のあるよい道具と出会い、その癖を引き出し、使い切り、使い潰すのもまたひとつのテクニック。
…などとどうでもいいことで包み込む、今日という日常。

■ 後日談

1週間で壊れた。価格の安さはタフネスとのバーターであった。