VAISALA 社の湿度計算ソフトを家庭用乾湿計で使用する場合
【2009/04/04 追記】
拙サイトのものよりはるかに高機能・多言語対応で、おそらく信頼性の高い(しかも、ウェブ版・ Windows アプリ版 ともに無償である)計算ソフトが芬蘭国 VAISALA 社より提供されており、論文・報告書用途等、演算の根拠を求められる可能性のある用途に限らず、どこの馬の骨が作ったか知れないようなウェブコンテンツなど、たとえお遊びにしても生理的に受け付けないぞ、というような向きにしても、これを利用させてもらわない手はない。
- http://www.vaisala.com/humiditycalculator/vaisala_humidity_calculator.html
- http://www.vaisala.co.jp/ ≫ サポート ≫ 湿度計算ソフト ≫ オンライン起動
しかし残念なことに、この計算ソフトでは非通風型の家庭用乾湿計による湿球示度からの計算が(そのままでは)できない。そこで、係数を入力し、新たな乾湿計の項目を設定する必要がある。その際に入力する係数は、
- 「乾湿係数 / 通風時:」:800
- 「乾湿係数 / 凍結時:」:700
(ぐらい)でよいようだ。(実際は非通風型乾湿計だから通風はしないわけだが)
「アドバンスモード」にて、「乾湿計」の右「> 新規追加」をクリック
*1
開いたポップアップに、上記のように入力し「追加」をクリック
「名称」欄はなんでもよいが、上のように日本語で入力すると、いちど閉じてから再度起動した際に文字化けすることがあるようなので*2注意。気になるようなら半角英数を使用したほうがよい。 ともかく、これにて準備完了。
ざっと比較してみたが、そもそも計算式が異なるため同じ計算結果にはならない。概ね、相対湿度で 0コンマ数%、露点温度で 0コンマ数度程度の差が出るようだが、これは測定誤差の範囲内に充分収まると思われる。
数値の根拠を求められた場合「家庭用乾湿計にて計測。VAISALA社の湿度計算ソフト(Ver.2.x)にて計算。乾湿係数は 0.0008(800×10-6)。乾湿係数の値は理科年表(国立天文台(1984))より。」とか答えればよい(のではないか(、と思う))。
もともと非通風型の乾湿計の測定値には、さほどの精度が期待されていないという点を無視することはできない(≒非通風乾湿計による観測値から換算する際の換算誤差もある程度は仕方のないものであるし、逆に、そこまでの精度が必要であるのならば非通風乾湿計は使用すべきではない)。
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