相対湿度←→絶対湿度の変換(換算)について

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【2008/09/23 追記】:検索によりニーズが多いと判断し、参考までに掲載。ただし、本来、数式を変換するだけの作業であり、べき演算の部分はいじらずに済むので、内容的にはそう複雑なものではない。
数式などどうでもいいからとりあえず計算がしたい、という方は、Javascript 版か PHP 版(上述↑)の御使用をお薦めします。



いずれの場合も、測定した空気の気温と気圧の値が必要となる。気圧を 1気圧 = 1013.25hPa と置くにしても(気圧はほとんど結果に寄与しないので大概はそれで支障ない)、最低限 気温がわかっていないと、変換はできない。また、上掲のスクリプトによっても明らかなとおり、無理矢理ひとつの式に書き下すことはあまり合理的な試みとはいえない。(※ やりたいかたは、どうぞ御自由に。)
なお、以下に掲げる式の詳細に関しては、「湿度計算シート」の解説セクションを参照のこと。

■ 相対湿度から絶対湿度への換算

まず、気温 t から、飽和水蒸気圧 E を求める。

  • E = 6.11 * 10( 7.5 * t / ( 237.3 + t ))    ※ 気温の単位は [℃]

飽和水蒸気圧 E に相対湿度 RH を掛ければ、測定空気の(現在の)水蒸気圧(水蒸気分圧) Ep となる。

  • Ep = E * RH / 100

Ep より以下いずれかの値を得る。

  • 容積絶対湿度(水蒸気量あるいは比湿とも)[g/m3]:e = 217 * Ep / T    ※ T : 気温 [K]
  • 重量絶対湿度[kg/kgDA]: H = (Mwater * Ep) / (Mair * (P - Ep))    ※ DA=Dry Air(乾燥大気or乾き空気)
                      ≒ 18 / 29 * Ep / (P - Ep)    ※ P : 大気圧hPa
  • 比湿[g/kg]: s = 622 * Ep / ( P - 0.378 * Ep )

■ 絶対湿度(あるいは比湿)から相対湿度への換算

手順は同様にして、上の逆を行う。まず気温 t から飽和水蒸気圧 E を導く。

  • E = 6.11 * 10( 7.5 * t / ( 237.3 + t ))    ※ 気温の単位は [℃]

次に次式いずれかにより測定空気の水蒸気圧(水蒸気分圧) Ep を求める。

  • Ep = e * T / 217    ※ T : 気温 [K] , e : 容積絶対湿度(水蒸気量あるいは比湿とも)[g/m3]
  • Ep = P * ( 29 * H / ( 29 * H + 18 ))   ※ P : 大気圧hPa], H : 重量絶対湿度[kg/kgDA]
    • (ここで 29 とは乾燥大気の平均分子量、18 とは水蒸気(水)の分子量)
  • Ep = P * s / ( 622 + 0.378 * s )   ※ P : 大気圧hPa], s : 比湿[g/kg]
    • (ここで 622 , 0.378 とは水蒸気の分子量等から算出された定数)

求めた E , Ep , および次式により、相対湿度 RH を得る。

  • RH = Ep / E * 100


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